借家・賃貸の遺品整理で知っておくべき原状回復の基本と費用

「「親が賃貸に住んでいて、亡くなった後の片付けはどうすればいいの…?」

借家や賃貸アパートで親御さんが亡くなると、遺品整理だけでなく原状回復という問題が出てきます。

「原状回復って、どこまでやればいいの?」「費用は誰が払うの?」「退去期限に間に合わなかったらどうなるの?」

——そんな不安を抱えている方は、実はとても多いんです。

私たちカタヅケにも、「借家の遺品整理と原状回復をまとめてお願いしたい」というご相談が増えています。マンション、アパート、借家と、さまざまな物件タイプで対応してきた経験から言えるのは、正しい知識があるだけで、負担が大きく変わるということ。

この記事では、2024年に再改定された国土交通省ガイドラインの内容も踏まえて、借家・賃貸の遺品整理における原状回復の基本ルール、費用負担の考え方、退去までのスケジュールをわかりやすくお伝えします。

「何から手をつければいいかわからない」という方も、読み終える頃には次の一歩が見えてくるはずです。

借家の遺品整理で原状回復はどこまで必要?基本ルールを解説

借家・賃貸物件の遺品整理と原状回復

「原状回復」と聞くと、入居前の状態に完全に戻さなければならないと思っていませんか?

実は、そうではありません。

原状回復の定義(民法621条)

民法621条では、原状回復について次のように定められています。

「通常の使用によって生じた損耗や経年変化については、借主は原状回復の義務を負わない」

つまり、普通に生活していて自然に傷んだ部分——たとえば壁紙の日焼けや畳の軽いへこみなどは、借主が修繕費を負担する必要はないのです。

2024年再改定ガイドラインのポイント

国土交通省は「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」を公表しており、2024年に再改定されました。

この再改定では、経年劣化と過失損傷の区分けがより明確化され、事業用物件や公営住宅にも適用範囲が拡大されています。

原状回復の負担区分(2024年改定ガイドライン対応)

損耗の種類具体例負担者
経年劣化・通常損耗壁紙の日焼け、畳のへこみ、家具設置跡、フローリングの色落ち貸主(大家)
借主の故意・過失タバコのヤニ汚れ、ペットによる傷、掃除を怠ったカビ、落書き借主(相続人)

参考:国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」

経年劣化・通常損耗は負担不要

先日、こんなご相談がありました。

名古屋市のお客様で、一人暮らしだったお父様が賃貸アパートで亡くなられたケースです。管理会社から「壁紙をすべて張り替えてください」と言われ、途方に暮れていらっしゃいました。

お話を聞くと、お父様は喫煙もされず、ペットも飼っていなかった。壁紙の汚れは10年以上住んだことによる自然な日焼けでした。

私たちからガイドラインの内容をお伝えし、管理会社と交渉した結果、壁紙の張り替え費用は大家さん負担となりました。

「知らなかったら、何十万円も払うところでした」とお客様。正しい知識があるだけで、負担が大きく変わることがあるんですね。

遺品整理と原状回復の費用は誰が払う?義務者を明確化

遺品整理の費用負担について話し合う相続人

「遺品整理の費用って、誰が払うの?」

この質問は本当によくいただきます。結論から言うと、原則は相続人が負担します。

ただし、状況によって異なるケースもあるので、詳しく見ていきましょう。

相続人が負担するケース(原則)

賃貸借契約は、借主が亡くなっても自動的に終了しません。

相続人が契約上の地位を引き継ぐため、遺品整理も原状回復も、基本的には相続人の責任となります。

相続人が複数いる場合は、遺産分割協議で負担割合を決めるのが一般的です。

相続人が複数いる場合の費用分担
・法定相続分に応じて分担するのが基本
・話し合いで特定の相続人が負担することも可能
・トラブルを避けるため、事前に書面で取り決めておくのがおすすめ

連帯保証人が負担するケース

相続人がいない場合や、相続人全員が相続放棄をした場合は、連帯保証人に請求がいくことがあります。

連帯保証人は「借主と同等の責任を負う」契約をしているため、原状回復費用の支払い義務が生じるのです。

ただし、2020年4月施行の改正民法により、個人の連帯保証人には極度額(上限額)が設定されるようになりました。契約書に極度額の記載がない場合、保証契約自体が無効になる可能性もあります。

大家・管理会社が負担するケース

以下のような場合は、大家さんや管理会社が費用を負担することもあります。

  • 相続人がおらず、連帯保証人もいない(または保証契約が無効)
  • 経年劣化・通常損耗の範囲を超えた請求をしている
  • 大家さんが加入している「孤独死保険」が適用される

「費用がどのくらいかかるのか見当もつかない」「誰が負担すべきかわからない」という方は、まずは専門家に相談してみてください。私たちカタヅケでは、出張見積もり無料で対応しています。費用がはっきりすれば、相続人同士の話し合いもスムーズに進むはずです。

相続放棄しても原状回復は必要?知っておくべき注意点

相続放棄と原状回復の関係

「借金があるから相続放棄したい。でも、賃貸の片付けはどうなるの?」

このご質問も多くいただきます。

相続放棄すれば原状回復義務もなくなる?

結論から言うと、相続放棄が認められれば、原状回復の義務は原則としてなくなります

相続放棄とは「最初から相続人ではなかった」とみなされる法的手続き。相続人ではないのですから、賃貸借契約の地位も引き継ぎません。

ただし、注意点が2つあります。

注意点1:相続放棄前に遺品を処分すると「単純承認」になる恐れ

相続放棄を検討している段階で、遺品を勝手に処分してしまうと、相続を承認したとみなされる可能性があります。

これを「法定単純承認」といいます。

たとえば、故人の家財を売却したり、価値のある遺品を持ち帰ったりすると、相続放棄ができなくなるケースがあるのです。

相続放棄を考えている方へ
遺品の処分は、相続放棄が家庭裁判所に受理されてから行いましょう。判断に迷う場合は、弁護士や司法書士に相談することをおすすめします。

注意点2:「保存行為」としての管理義務(2023年民法改正)

2023年4月施行の改正民法では、相続放棄をした人にも「保存行為」としての管理義務が残る場合があると明文化されました。

具体的には、次の相続人や相続財産清算人に引き渡すまでの間、財産を現状のまま保存する義務です。

とはいえ、原状回復工事まで求められるわけではありません。あくまで「壊さない」「勝手に処分しない」程度の義務と考えてよいでしょう。

賃貸物件の退去期限は?遺品整理のスケジュール目安

賃貸物件の退去期限と遺品整理のスケジュール

「退去期限っていつまでなの?」「間に合わなかったらどうなるの?」

借家の遺品整理で、多くの方が不安に感じるのがスケジュールの問題です。

一般賃貸:1〜3ヶ月が目安

一般的な賃貸物件の場合、契約書に退去予告期間が定められています

多くの場合、1ヶ月前予告が基本。ただし、借主が亡くなった場合は事情が異なるため、まずは大家さんや管理会社に連絡して相談しましょう。

私たちの経験では、事情を説明すれば1〜3ヶ月程度の猶予をもらえるケースがほとんどです。

「いつまでに退去すればいいですか?」と早めに確認しておくと、スケジュールが立てやすくなりますよ。

公営住宅:死亡後14日〜3ヶ月以内が多い

公営住宅(県営・市営住宅など)の場合は、一般賃貸より期限が厳しい傾向があります。

自治体によって異なりますが、死亡届提出後14日以内に届け出が必要だったり、退去期限が3ヶ月以内と決められていたりします。

公営住宅の退去で確認すべきこと
・死亡届提出後の届け出期限
・退去までの猶予期間
・原状回復の範囲(一般賃貸より厳しい場合あり)
・連帯保証人への連絡要否

お住まいの自治体の住宅課に、早めに確認することをおすすめします。

退去期限に間に合わない場合

「仕事が忙しくて時間が取れない」「遠方に住んでいて何度も通えない」

そんな事情で退去期限に間に合わなそうな場合は、早めに大家さん・管理会社に相談してください。

延長が認められる場合もありますし、難しい場合でも「ここまでは自分でやる、残りは業者に任せる」という折衷案が取れることもあります。

私たちカタヅケにご依頼いただくお客様の中にも、「退去まで2週間しかない」という状況で駆け込んでこられる方がいらっしゃいます。即日対応も可能ですので、諦めずにご相談ください。

孤独死・特殊清掃が必要な場合の原状回復対応

孤独死現場の特殊清掃と原状回復

ご家族が孤独死で亡くなられた場合、通常の遺品整理に加えて特殊清掃が必要になることがあります。

つらい状況の中で読んでくださっている方もいらっしゃるかもしれません。少しでもお力になれればと思います。

特殊清掃とは

特殊清掃とは、遺体の発見が遅れた場合などに必要となる専門的な清掃作業のこと。

体液や臭いの除去、消毒、害虫駆除など、通常の清掃では対応できない作業が含まれます。

特殊清掃の費用は誰が負担する?

原則として、相続人が負担します。

ただし、近年は大家さんが「孤独死保険」に加入しているケースも増えています。この保険が適用されれば、特殊清掃費用や原状回復費用の一部または全部がカバーされることがあります。

まずは管理会社に「保険の適用はありますか?」と確認してみてください。

特殊清掃と遺品整理は同時に依頼できる

「特殊清掃と遺品整理、別々の業者に頼まないといけないの?」

そんなことはありません。私たちカタヅケには特殊清掃のプロが在籍しており、遺品整理から特殊清掃、原状回復まで一括で対応できます。

先日、浜松市で孤独死のあったアパートを担当させていただきました。ご遺族は県外にお住まいで、現場の状況も把握できず途方に暮れていらっしゃいました。

私たちが現場を確認し、特殊清掃から遺品整理、簡易な原状回復まで一括で対応。ご遺族には「一度も現場に行かずに済んで、本当に助かりました」とおっしゃっていただきました。

「どこから手をつけていいかわからない」「一人じゃ絶対無理だと思う」——そんなときは、まずはお電話ください。状況をお聞きして、最適な方法を一緒に考えます。

借家の原状回復費用の相場と負担を減らす方法

借家の原状回復費用の相場

「結局、いくらかかるの?」

これが一番気になるところですよね。費用の目安と、負担を減らすポイントをお伝えします。

費用相場(間取り別)

遺品整理と原状回復を業者に依頼した場合の費用目安は以下の通りです。

間取り別の費用目安

間取り遺品整理原状回復(軽微な補修)合計目安
1K〜1DK5万円〜8万円3万円〜10万円8万円〜18万円
2LDK9万円〜12万円5万円〜15万円14万円〜27万円
3LDK12万円〜18万円8万円〜20万円20万円〜38万円

※物量や状況によって変動します。特殊清掃が必要な場合は別途費用がかかります。

詳しくは料金ページをご覧ください。

敷金精算の交渉ポイント

原状回復費用は、敷金から差し引かれるのが一般的です。

ただし、前述のガイドラインに照らして不当に高い請求をされているケースも少なくありません。

敷金精算で確認すべき3つのポイント
・請求内容が「経年劣化・通常損耗」に該当しないか
・耐用年数を考慮した減価償却がされているか
・見積もりの内訳が具体的に示されているか

「おかしいな」と思ったら、国民生活センターや弁護士に相談することもできます。参考:国民生活センター

保険の活用

火災保険や家財保険に「借家人賠償責任特約」が付いていれば、原状回復費用の一部がカバーされる可能性があります。

故人が加入していた保険の内容を確認してみてください。保険会社に連絡すれば、適用範囲を教えてもらえます。

【チェックリスト】借家の遺品整理から退去までの流れ

借家の遺品整理から退去までのチェックリスト

「結局、何をすればいいの?」という方のために、やるべきことをまとめました。

【チェックリスト】借家の遺品整理から退去までの流れ

□ STEP1:関係者への連絡(1週間以内)

 ・大家さん・管理会社に連絡

 ・退去期限と原状回復の範囲を確認

 ・連帯保証人への連絡(必要に応じて)

□ STEP2:相続の方針決定(3ヶ月以内)

 ・相続するか、相続放棄するかを決める

 ・相続放棄する場合は家庭裁判所に申述(3ヶ月以内)

 ・※相続放棄前に遺品を処分しない!

□ STEP3:遺品整理の実施

 ・貴重品・重要書類の捜索(通帳、保険証券、権利証など)

 ・思い出の品の仕分け

 ・不用品の処分

□ STEP4:原状回復

 ・必要な修繕・清掃の実施

 ・管理会社の立ち会い確認

 ・鍵の返却

□ STEP5:退去手続き

 ・電気・ガス・水道の解約

 ・郵便物の転送届

 ・敷金精算の確認

現場での経験から一つアドバイスすると、貴重品の捜索は丁寧に行ってください

「仏壇の引き出しに現金が入っていることが多い」「押入れの奥に貴重品が眠っているケース」——私たちが現場で遭遇する「あるある」です。急いで処分してしまう前に、隅々まで確認することをおすすめします。

詳しい作業の流れは片付けの流れもご参照ください。

愛知・静岡で借家の遺品整理なら実家カタヅケへ

カタヅケのスタッフがお客様と相談しているシーン

ここまで読んでくださった方の中には、「やっぱり自分だけでは難しそう…」と感じている方もいらっしゃるかもしれません。

私たちカタヅケは、愛知県全域と静岡県西部(浜松市、湖西市、磐田市、袋井市、掛川市、菊川市)で、借家・賃貸物件の遺品整理に対応しています。

カタヅケが選ばれる理由

マンション、アパート、借家で実績多数。さまざまな物件タイプで対応してきた経験があります。

「賃貸だから早く退去しないといけない」「大家さんとの交渉が不安」——そんなご事情にも、私たちは慣れています。

清掃や軽微な補修は自社対応。それ以外は提携先業者をご紹介します。

たとえば、壁紙の張り替えや設備の交換が必要な場合は、信頼できる提携業者をご紹介。お客様が複数の業者を探し回る手間を省けます。

カタヅケのサービス対応範囲

作業内容対応
遺品整理・仕分け自社対応
不用品の搬出・処分自社対応
清掃(通常清掃)自社対応
特殊清掃(消臭・消毒)自社対応(専門スタッフ在籍)
軽微な補修自社対応
壁紙張り替え・設備交換など提携先業者をご紹介

明朗会計で追加料金なし

「見積もりより高くなったらどうしよう…」という不安、ありますよね。

私たちカタヅケは、見積もり金額で確定。追加料金は一切いただきません

最初にしっかりと現場を確認し、すべての費用を含んだ見積もりをお出しします。だから、後から「聞いていない費用」が発生することはありません。

365日対応、即日対応も可能

「退去期限が迫っている」「仕事の都合で平日しか空いていない」

そんな方もご安心ください。365日対応、即日対応も可能です。夜間・早朝のご相談にも柔軟にお応えしています。

対応エリアの詳細は対応エリアをご確認ください。 これまでの作業事例は作業事例でご覧いただけます。

よくある質問(FAQ)

借家の遺品整理に関するよくある質問

借家の遺品整理、退去まで何日くらいかかりますか?

物量や状況によりますが、遺品整理自体は1日〜数日で完了することが多いです。私たちカタヅケでは、2LDKのお部屋を約3時間半で片付けた実績もあります。退去期限が迫っている場合は、即日対応も可能ですのでご相談ください。

相続放棄を考えています。遺品整理はどうすればいいですか?

相続放棄が家庭裁判所に受理される前に遺品を処分すると、「単純承認」とみなされ、相続放棄ができなくなる可能性があります。相続放棄を検討している場合は、先に弁護士や司法書士に相談することをおすすめします。相続放棄が確定してから、遺品整理を進めましょう。

原状回復費用を大家さんから高額請求されました。どうすればいいですか?

空き家のまま放置すると、リスクが大きくなまずは請求内容を確認し、国土交通省のガイドラインと照らし合わせてみてください。「経年劣化」「通常損耗」に該当する部分は、本来借主が負担する必要はありません。交渉が難しい場合は、国民生活センターや弁護士に相談することもできます。ります。早めに判断しましょう。

孤独死で特殊清掃が必要です。遺品整理と別々に頼む必要がありますか?

いいえ、私たちカタヅケでは特殊清掃から遺品整理、原状回復まで一括で対応できます。特殊清掃のプロが在籍しているため、別々の業者を探す手間がかかりません。県外にお住まいで現場に行けない方からのご依頼も多くいただいています。

見積もりだけでもお願いできますか?

もちろんです。出張見積もり無料で対応しています。見積もり後にご依頼いただかなくても、料金は一切かかりません。「まずは費用だけ知りたい」という方も、お気軽にご連絡ください。

その他のご質問はよくある質問もご覧ください。

まとめ

遺品整理と原状回復が完了した借家の室内

借家・賃貸物件の遺品整理で押さえておきたいポイントをお伝えしてきました。

この記事のポイント
・原状回復の範囲:経年劣化・通常損耗は借主負担ではない(2024年ガイドライン対応)
・費用負担者:原則は相続人。連帯保証人や大家負担のケースもある
・相続放棄:放棄前に遺品を処分すると「単純承認」になる恐れがある
・退去期限:一般賃貸は1〜3ヶ月、公営住宅はより厳しい場合あり
・特殊清掃:孤独死保険が適用される場合もあるので確認を

借家の遺品整理は、持ち家と違って退去期限や原状回復のプレッシャーがかかります。

「一人じゃ絶対無理だった」「もっと早く頼めばよかった」——私たちがよくお客様からいただく言葉です。

一人で抱え込まず、まずは相談してみてください。 私たちカタヅケは、単なる片付け作業だけでなく、お客様やご家族の気持ちに寄り添いながら、大切な思い出の品を一つひとつ丁寧に仕分けします。新たな一歩を踏み出すお手伝いができれば嬉しいです。

まずは無料相談から始めてみませんか?

「一人で抱え込まなくて大丈夫です」——私たちカタヅケは、お客様の気持ちに寄り添いながら、大切な思い出の品を一つひとつ丁寧に仕分けします。 借家・賃貸の遺品整理から原状回復まで、ワンストップで対応。清掃や軽微な補修は自社対応、それ以外は提携先業者をご紹介します。見積もり無料、追加料金なし。365日対応で、お客様のご都合に合わせて柔軟にスケジュール調整いたします。

電話:0120-555-216(年中無休)
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